鹿児島県姶良市加治木町の心療内科・精神科・脳神経内科

病気について
病気について

うつ病

写真:女性

ストレスの多い現代社会では、うつ病は誰もがかかりうる、身近でありふれた病気と考えられるようになってきましたが、うつ病にかかった人やその周りの方のうつ病に対する正確な理解は未だ十分とはいえず、専門家への受診をためらったり、性格の問題だと考えてしまう人も少なくありません。

うつ病は、脳の中の情報伝達をになう神経伝達物質が上手く働かない状態になっており、治療により神経伝達物質の働きを改善する必要があります。

うつ病の症状には、気分が落ち込んだり、不安になったり、意欲がなくなるなどの心の症状だけではなく、不眠や倦怠感、体重減少、動悸やからだのさまざまな部位が痛むなどの身体の症状も現れることがあります。

身体の不調に加えて気分の落ち込みがある場合も早めに医師に相談することが大切です。

図:うつ病になると現れる症状

大人の発達障害

写真:資料

忘れ物やミスが多い、上司や同僚とのコミュニケーションがうまくいかない、大事なものをなくしてしまう、空気が読めないと怒られるなど、仕事や生活面に何らかの支障を来している人は、その人が生まれ持った発達上の個性(特性)が関係してい可能性があります。

これらの特性を持つ人たちは、障害と気づかれにくく、必要なサポートを受けられずに困っていることがあります。精神疾患と間違われたり、「反省しない」「努力が足りない」などの誤解を受けたりしてひどく思い悩むこともあります。

本人や周りの人が、その人の発達の特性を理解し、正しく対処することで状況を改善していることができます。そのためにはます、発達障害の存在に気づく事が大切です。

図:ADHDについて

パニック障害

写真:胸を抑える男性

パニック障害とは、突然、激しい不安に襲われ、胸がドキドキしたり、息が苦しくなったりする発作をが繰り返し起こる病気です。 これらの発作を「パニック発作」といいます。

パニック発作が何回も起こると、「また発作が起こるのではないか」「外出先で発作が起こったらどうしよう」などという不安が強くなり、以前発作が起こった場所や電車など発作が起きた時に逃げられない状況を避けるようになり、日常生活がスムーズに送れなくなります。

100人中1〜2人みられます。動悸や息苦しさのため、心臓の病気や呼吸器の病気などと思ってしまうことがあります。循環器科や呼吸器科で検査をしても異常が現れないのもこの病気の特徴の1つです。

気のせいや性格の問題ではなく、脳内の神経伝達物質のバランスが乱れることで起こると考えられています。きちんと治療すれば治ります。できるだけ早期に適切な治療を続けることが大切です。

統合失調症

写真:頭を抱える男性

統合失調症は考えや気持ちがまとまらなくなる状態が続く精神疾患で、その原因は脳の機能にあると考えられています。

約100人に1人がかかるといわれており、決して特殊な病気ではありません。思春期から40歳までに発症しやすい病気です。

「ずっと監視されている」「テレビで自分のことが話題になっている」など、実際にはないことを強く確信してしまう。周りに誰もいないのに命令する声や悪口が聞こえたりして、それを現実と思ってしまう。

考えが上手くまとまらず、一貫性がなくなり、何を話しているかわからなくなる。喜怒哀楽の表現が乏しくなる。自発的に何かを行おうとする意欲がなくなってしまう。自分の世界に閉じこもり、他者とコミュニケーションをとらなくなるなどの症状が現れます。

薬や精神科リハビリテーションなどの治療によって回復することができます。

認知症

写真:女性

認知症の症状には、すべての認知症の方で見られる「中核症状」と、認知症の進行とともにあらわれる「行動・心理症状」の2種類があります。

「中核症状」は脳の神経細胞の働きが低下することで起こる記憶や判断の障害などです。ついさっきの出来事を忘れたり、時間や場所や人をきちんと認識できなくなったり、服を着る、家電製品を使うなどの単純な動作ができなくなります。

「行動・心理症状」は中核症状に身体的・心理的・環境的な要因などが影響して生じる症状で、介護への抵抗、徘徊、攻撃的な言動、漠然とした不安や焦り、興奮、物盗られ妄想などがあります。

早期に診断して適切に対応することで病気の進行を遅らせたり、本人やご家族の不安や混乱を軽減することができます。また、介護保険などの様々なサービスを早く利用できます。

図:認知症の症状